最強ミックスフルーツ
敏夫から会おうと言われ
やっと時間を作って
待ち合わせ場所に出かけた。

一応顔が知られているから
個室の居酒屋を
マネージャーに確保してもらった。


「悪い、10分遅れた~」
敏夫が飛び込んできた。

「おまえの10分は、世間でいう30分か?」
俺は笑った。


「また、また~10分だぞ。」
塾を経営している敏夫は
忙しくあちこちの教室を飛びまわっていた。



ビールを注文して
乾杯をした。


「春妃のこといい人に
紹介してもらってありがとな。」


「おもしろい奴だろ?
あいつにかかったら春妃も安心だよ。
あとは時を待つだけだ。
叶絵はどうしてる?」


「雑誌買い込んで
やっぱ私に似てるでしょ?って
自慢してるよ。」
敏夫は笑った。




「似てきたよな~
話してると錯覚するよ。」
俺は正直にそう言った。                                                    
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