最強ミックスフルーツ
久しぶりに会う春妃は
また少し痩せていた。


「ちゃんと食べてるのか?
家にも顔見せてないんだろう?
かあさん、心配してたぞ。」


ついついいつものように
父親になったように春妃に言った。



「今日はお仕事だから
私のことは、おじさまがいつも仕事前にやるように
春妃じゃなくて……
女としてみてください。
私もおじさまじゃなくて……
一人の男として見ますから
切り替えてくださいね。」



坂本が爆笑した。


「ヒロさん~今日は春妃、脚本、監督です。
言うことよく聞いてくださいよ。」


スタッフも笑った。


「厳しい監督さんだな。
これは大変なことになりそうだ。」


春妃は笑顔で台本を俺に手渡した。


「これからよろしくお願いします。」


「こちらこそ、監督…」


俺も役者だ・・・・


いつものように切り替えの時間に入って行く。
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