最強ミックスフルーツ
それから春妃は時間を作っては
会いに来た。


拒めない自分がいた。


春妃が必死にしがみついている
そんな気がした。



春妃はどんどん積極的になってきた。


「ただこの前のように
抱いてくれてたらいいの。」

春妃はそう言って
ただひたすら俺に甘えていた。

強く拒めない自分は
必死で理性を保つ・・・・・。



後ろめたさと春妃を拒めない自分が
戦っている。



「またね・・・・。」
春妃が帰る時言う言葉。


「気をつ・・・」
俺が別れの言葉を言い終わる前に
キスをする。


「別れの言葉は聞きたくない。」



春妃は暗い顔をして帰って行く・・・・。


信頼できるスタッフに
春妃を託して・・・・
暗闇に春妃の乗った車が消えて行く・・・・



春妃のバランスが崩れて行くのを
まだ俺は気付かずにいる。
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