最強ミックスフルーツ
「林檎ちゃん…」
不安げに手を握ったのは
来地だった。


来地は、父似の
おっとりとした子で


母と私そして片割れの桃とは
違う時間が流れていた。


桃は同じ年なのに
来地のことを弟と呼ぶ。
本当は兄でも。


「では、夕飯は6時です。
その時に旦那様や奥様もおそろいに
なりますから、時間に遅れませんように。
それから後ほど
メイドが参りますから
指示に従ってください。」


そう言って階段を下りて行った。


「林檎ちゃん、僕の部屋見て。」
来地が私の手を引いて
部屋につれていった。
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