…すき。
しばらくして父親が迎えに来た。

「迷惑かけてごめん」

そう先輩に一言いって車に乗り込んだ。

「お前、遊ぶだけ遊んだら帰れよ」

父親としての精一杯の優しさのつもりだった。

「わかった」

そう答えるあたしの頭の中は彼でいっぱいだった。

『今、何してるかな』
『好きな人の事、考えてるのかな』
『うちのこと、もうどうでもいいのかな』
『好きじゃ…なかったのかな…』

溢れる涙を拭った。


今日もあたしは、あなたが大好きでした。
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