どうして先生なの?
入り口で足が止まる。
あれだけ先生に
付きまとってたのに
急に来なくなって
先生はあたしのこと
少しは考えてくれたかな?
まっ、そんなのいいや。
「せんせっ」
「久しぶりだな」
久しぶりに近くで
見る先生はやっぱり
かっこよかった。
「何してたんだ?」
「先生あの子いないの?」
先生の質問を無視して
あたしはそう言った。
あぁ~何言ってんだろ…
バカだな、あたし…
「え?あっ、あいつは
もう大学決まったんだ。
まぁ俺のおかげ?」
「そっか」
先生の冗談みたいな
発言は気にも止めず
あたしはほっとした。