徒然之書




そしてニヤリとニヒルな笑みを浮かべてこう言った。





「恋って言うのはつまり。

リアルなエゴイズムさ。」








そう言って。
何も通さず私をみて、







もう一度。




キスをした。








さっきの触れるだけとは違う。





熱い。熱い。
とろけてしまうようなキス。









唇を話した彼は一言。



「僕は独占欲が人一倍強いから、気をつけた方が良いよ。紗穂。」










今になって事の重大さに気づいた私はさっきよりももっと真っ赤になりながら悠人くんの腕をぽかぽかとたたく。



「誰か見てたらどうするの?!」




すると悠人くんはまたもやニヒルな笑みを浮かべて言った。







「心配しなくても。」


そう言って指した細くてきれいな指の先には。





クラスメイトたちのピンク色の視線。







【キーンコーン…キーンコーン.】



最早クラス中がピンクになる中響いたチャイムと共に。




悠人くんは素早く自分の分と私の荷物を鞄に詰めてもち、



私の手をその細くて美しい指でつかみ、



颯爽と教室を出た。













翌日クラス中に責め立てられたのは言わずもがな…。





【end】



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