狐と兎
「ま、なんとかなるって事ね! 要するに」
「うん。なんとかなるよ」
「本当にそうだと良いんだけどね」


キルシュはポジティブに考えだし、ハルトはまた適当に受け答えをし、

オルヒデはそんな2人に不安を覚え出しました。


「さあ、ハルト! 案内して」
「うん。そのつもり」


キルシュはやる気を見せ、その溢れんばかりの興奮を胸に前へと進み出しました。

ハルトはやる気があるのか分からないまま、キルシュの後についていきます。


「いってらっしゃい……ボクもついて行けば良かったかな……」


対照的な2人を見て、オルヒデは親のように心配をしだしました。

彼の心の中は正に無事に2人が生還する事への願いでいっぱいでした。
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