笑いのわら人形

その7

次に日の丑三つ時。

「あ~!寝た!。」
「もう醗酵するくらい寝た!」
ナッちゃんが起きてきた。

この時間、起きているのが日課に
なりつつある、歩が
フクちゃんと遊んでる。

「あ、おはよ」
「ムフフフッ」

「な、なんスか?」
「・・・?」
「まった・く・・・あ”あ”~!!!」

「どう?気に入った?」

「え?あ、え?」
「なにするんスか~!」

「かわいくなったでしょ?」

「ちょ、え?、うわ~!」

歩は寝ているナッちゃんのワラの体に、
タキシードの服装のペインティングを
施していた。

「どう?その蝶ネクタイ?」
犬のリボンをつけて見た。

「・・・勘弁してくださいよ~!」

「似合ってるって!」

「いや~、基本わら人形は裸っスから」
「これは~・・・」

「本当にかっこいいよ!」
「似合ってる!」

「え~、まずいっスよ」

「カッコイいいよ~!」
「よっ!ナッちゃん!」

「・・・・」
「・・・本当スか?」
「・・そ、そっスかね?」

なにげに気にいってるな!と
ほくそえむ歩。




< 23 / 42 >

この作品をシェア

pagetop