愛(殺)さなくてはならない人
私は帰ろうとする警察官に気付き慌てて追いかけ外へ出た。

何?これ…

かなりの数のカメラと何十人もの人に囲まれている夫の姿がそこにあった。

誰かが叫ぶ

『オイ!母親が来たぞ』

一斉にフラッシュを焚かれ私は目が眩んだ。
この人達何言ってるの?

勇太が殺された?

今確かにそう聞こえた
『まだ捜索の段階だ。断定された訳じゃない!帰るんだ』

すぐに静寂が戻った…警官が仕方ないという表情で話し出した

『実は小さな男の子の死体が遺棄されていると通報がありまして…現在確認中です』

と…
< 13 / 89 >

この作品をシェア

pagetop