愛(殺)さなくてはならない人
私は怖かった。


この12年の間に憎しみや悲しみが色褪せいつ消えてしまうか不安だった…。


世間がニュースで流れる事件を頭から追い出していくように私自身も勇太のこと・復讐を忘れるんじゃないかって…。



私の中の時間はあの時から止まったまま。

憎しみも悲しみも褪せることなど全くない。

【殺人犯】彼に対する復讐の二文字は霞みがかることなく胸に刻まれつづけて来た。


私の執念なのかもしれない…。
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