愛(殺)さなくてはならない人
『佑介…その男の子のお墓参りに行きましょう。謝らなきゃ…ね?』

佑介は静かに頷いた


『俺は殺人犯だけど…玲子は構わないのかい?許してくれる?』


許す?許す訳がない…

『とにかく明日にでも一緒に行こう。』

私は誤魔化してそう返事をした。

佑介は私に全てを話した安堵ですぐに眠りについた。


私はただ座ったまま目の前に横たわる殺人犯の寝顔を見つめ一夜を明かした。


勇太…待っていてね。
ママ、明日会いに行くから…

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