愛(殺)さなくてはならない人
不安がどんどん恐怖に変わりつつあった。


午後9時。勇太も夫もまだ帰らない。 
 
姑も警察に何度も電話をしている。 
 
私はただひたすら夫が勇太を無事に連れ帰る事だけを祈り待っていた。 
 
(ガチャ) 
 
玄関が開いた!
 
私はいそいで玄関へ… 
夫が一人立っている。 
勇太はどこに居るの?
お願い、帰って来て! 
私は何度も何度も外へ出て家と公園を行ったり来たりした…もう明るくなりかけている。

勇太…勇太…何処にいるの?
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