‡黒兎の仕事‡

(‥‥‥は?)

扉の向こうの景色を見て唖然とする。
歩美が目にする扉の向こう‥

(なに‥これ‥‥。え‥?グラウンド‥?)

そこにはグラウンド。
そう、学校にあるグラウンド。
夜のはずなのに、そこは昼間だった。

歩美はすぐに後ろを振り返り、扉に手をかけようとする。
だがそこに扉はなかった。

(‥は?!え?!)

扉の代わりに一人の男。
歩美が追い掛けた、黒い服の男。
その男は不思議にも兎のような黒い耳をつけ、黒い髪に黒い服。
全身黒で纏っていた。
見知らぬ男。
ましてや先生などではなかった。

(‥誰?)

< 4 / 11 >

この作品をシェア

pagetop