‡黒兎の仕事‡

歩美「‥‥‥。」

「見せて差し上げましょうか?‥龍也様との、幸せな夢‥。」

歩美「え?」

「先ほども言いましたが、わたくしは幸せな夢をお客様にお見せすることがお仕事です。お客様がお望みならお見せ致しますよ。」

歩美「は?いや、あり得ないから。つかあたし払えないし。」

「一応、無料となっております。‥お客様次第ですが。」

微笑みを歩美に向ける。
黒兎は無料、と口にすると席を立ち、歩美を店の奥へと案内する。
歩美は一呼吸すると席を立ち黒兎に着いて行く。

(無料なら、ね。どうせ嘘だし、面白そうだし。でもお客様次第ってどうゆうこと?ま、いっか。)

龍也には彼女がいた。
だから歩美は密かに想っていたが、夢くらいなら、と面白半分で着いて行った。

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