恋するレンズのむこう
彼女を泣かすような事、本当はしたくなかった。



・・・彼女への想いがよみがえる、なんて馬鹿みたいだ。


一度もなくなってなんかいなかったんだ


一目ぼれしたあの日から


梓の彼女と知ったあの日でも


俺はずっと有香を想い続けていたんだ


それでも必死にそんな想いを殺そうとした。


今すぐ彼女を抱きしめたくなった


強く強く、離れないように抱きしめたい


そんな想いを抑えてなんとか逃げ切れた


そう思ったのに・・・・




「梓っ・・・!!」


『・・・!?』


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