恋するレンズのむこう
しばらくすると、渋谷の街で人ごみがあった。


「何、これ」


『さあ?なんかの撮影とか?』


2人して、ぐーって背伸びしてみる。


うぅ、人が多すぎてなかなか見えないよ~。


でも人ごみのだいたいは女の人ばっかり。

って事は、男の人なのかな?イケメンとか。


そんなあたしの耳に人ごみの中からの声が聞こえた。


「片山陸だって!!やばいっ、かっこいいんだけど!!!!」


・・・!!!


梓、梓がいるんだ!!


あたしの鼓動が高鳴る。


必死に人ごみを掻き分けて、やっとだんだん撮影で使っているカメラっぽいものが見えてきた。







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