恋するレンズのむこう
「もう大丈夫なの?」


『え?』


お母さんが「ほら、」と言うのでドキンとした。


「あんた、昨日元気なかったから。お父さんも心配してケーキ買ってきたのよ」


え?

お父さんが心配してくれてる?


お父さんだけじゃない、お母さんまで。


「でも、もう大丈夫そうね」


『…うん…大丈夫!』


冷蔵庫を閉めるとそのまま自分の部屋に直行。

うれしかった。

あたしはいろんな人に支えられているんだ。


凛、お父さん、お母さん。


あたし、1人じゃないんだ。

そう思うと心が強くなった気がする。


でも心配ばかりかけちゃいけないもんね。


よし!
しっかりしなくちゃ!!


< 187 / 196 >

この作品をシェア

pagetop