恋するレンズのむこう
「名前さ、野村駿(のむらしゅん)っていうんだって!しかも同い年だし!!」


凛がハイテンションになるとついていけないときがある。


「で、高校は隣の北高でなんと!彼女いないんだって★」


それから授業が始まるまで凛はずっと喋りっきりだった。
あたしが入っていく隙なんてないくらい。


・・・でも、いいなあ。

そんな風にあたしも積極的になりたい。


その気持ちはだんだん大きくなっていった。


あたしも少し積極的になるべきかもしれない。


自分から進んで、梓と会いに行ったほうがいいのかも。


『決めた!』


凛が話してる最中だったから、凛が驚いて目を丸くしたままあたしを見た。


「どうしたの?急に・・・」
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