恋するレンズのむこう
「ごめんね、今日部活なんだ~」


凛と一緒に行こう、と思ったけどバレー部の凛はもうすぐ試合で忙しいらしい。


『ううん!分かった!がんばってね』


1人は少し心細いし、不安だけど。

これはあたしの問題。
凛が応援してくれるとは言え、凛の都合は狂わせてはいけないし。


・・・大丈夫。

あたし、大丈夫。


隣だから、電車で2つ先だった。


駅から徒歩で10分もしない所にあった北高。


一歩一歩、歩むたびにあたしの緊張が高まっていく。


会えるかなんて分からないけど。

もしかしたら手掛かりとか見つかるかもしれない。


門の前に着くとたくさんの生徒がちょうど帰宅していて、なんだか恥ずかしい。


その時。

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