恋するレンズのむこう
君が甘い声であたしを呼んであたしはそっと目を閉じた。


一瞬だったけど、甘い、キス。


キスの後、君はあたしを抱きしめてくれた。


強く、でも優しく。


腕から伝わる幸せの温度。



そして、また、キス。



今度はさっきよりも少し長いキス。


「有香・・・・・・俺たち、別れよう?」



嘘だと思った。


だって今さっきまであたしたちは幸せをかみ締めていたのに。


ケンカだってしてない。


なのに、なんでそんな事言うの・・・?


< 3 / 196 >

この作品をシェア

pagetop