恋するレンズのむこう
***

放課後。


「じゃあ、またねっ。」


部活に忙しい凛と分かれて帰宅部のあたしはそのまま学校を後にした。



ガタンガタン


電車にあわせてあたしの体も揺れる。


うぅ~なんだか眠くなってきたよ~


昨日はいろいろあって嬉しすぎて全然眠くならなかったからあまり寝てないんだ。


だんだん遠くなるあたしの意識。



―・・・「・・か」


ん?誰かが呼んでる。


懐かしいあの日と同じような空間に包まれた気分だった。


「有香」


『うわっ!』
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