恋するレンズのむこう
思い出
***
あたしと梓が出会ったのは、1年前。
高校生になりたてのあたしはまだ着慣れない制服に身を包んで、図書室へ向かっていた。
高校に入って、授業についていけなくて。
でも家ではなかなか集中できないから。
学校の図書室だったら集中してできそうだと思ったから。
ガラッ
あれ?先客がいた。
あたしはちょっと珍しい、と思った。
中学でも図書室は放課後、開放していたけどあまり利用する生徒はいなかったから。
そこにいたのはたぶん先輩。
一瞬、こっちに目線を向けたけどすぐに参考書に下げた彼。
第一印象は“静かで苦手なタイプ”だった。
あたしと梓が出会ったのは、1年前。
高校生になりたてのあたしはまだ着慣れない制服に身を包んで、図書室へ向かっていた。
高校に入って、授業についていけなくて。
でも家ではなかなか集中できないから。
学校の図書室だったら集中してできそうだと思ったから。
ガラッ
あれ?先客がいた。
あたしはちょっと珍しい、と思った。
中学でも図書室は放課後、開放していたけどあまり利用する生徒はいなかったから。
そこにいたのはたぶん先輩。
一瞬、こっちに目線を向けたけどすぐに参考書に下げた彼。
第一印象は“静かで苦手なタイプ”だった。