恋するレンズのむこう
「何?」


『えっ』


やだ、あたしぼーっと梓先輩の顔見てたよ…


先輩の顔は本当に綺麗で

なのに本人はその事を全然鼻にかけないで


かっこいい先輩…


いつもはバレないようにしてたのに…


恥ずかしい…!


『えっと…』


どう理由を言えば良いの?


先輩の顔が綺麗で…なんて絶対言えないし!!!


「…なんで見てたの?」

『それは…』


「顔赤いよ?」


『!!』


梓先輩は意地悪に笑って顔を近付けて来る。


そして唇が触れるか触れないかの距離で止まる。

「俺、有香の事好き…」

いつもは苗字で呼ぶのに…
いきなり呼び捨てなんてずるいよ


『あたしも…』


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