恋するレンズのむこう
初っ端から大失敗。


少し落ち込んでいると


「おはよう」


さっきのあたしの真似をしながら隣に来る梓。


顔には意地悪な笑みを浮かべている。


『うー…大失敗した』


「あいつはあんま細かい事気にしねえよ?」


『本当?』


黙って頷く梓。


元気付けてくれたんだ。

「ん」


あたしに差し出された梓の手。


えっ!もしかして手を繋ぐの!?


1年前、付き合っていた頃は梓もあたしも恥ずかしくてなかなか手を繋げなかった。


でも梓も大人になったから?


こういうのもう恥ずかしくはないのかな。


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