恋するレンズのむこう
ドアは開いている。


梓はさっき飲み物を買いに行ったからいないはず。


こっそり入って隠れて、驚かそう!


ちょっと悪戯心が芽生えたあたしは部屋に入った。


梓の部屋は個室で、相部屋の人はいないらしい。

何も物音一つしない部屋であたしはベッドの方へ向う。


ベッドは白いカーテンで囲まれている。


…このカーテンの内側に隠れよう!


早くしないと梓が戻って来ちゃうかもしれない。

シャッ


焦ったあたしは勢いよくカーテンを引っ張った。
…え?



カーテンを開けた時、


あたしは見た光景に心臓が止まりかけた。
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