恋するレンズのむこう

「梓は…俺の兄貴だよ」

…兄貴!?


「よく似てるから双子と間違えられるけど梓は一個上」


だから陸は今、高校生だったんだ


仕事のせいで留年した訳じゃないんだ



今まで少し胸に引っ掛かっていた疑問が納得できるようになる。


少しずつ、心が落ち着いてく。




だが、あたしの心は次の陸の言葉でまた乱れた。



「梓は…肺がんなんだ」







< 97 / 196 >

この作品をシェア

pagetop