秘密の片思い　番外編①
ステーキといんげんのソテー、にんじんのグラッセに真っ白なご飯がテーブルに並んだ。



外国生活が長い郁斗だが、ご飯を好む。



大体は夕食にご飯を用意して、朝食と昼食はパンだったり、パスタを食べている。



「今日ね、日菜からメールが来たの」



郁斗のワイングラスにワインを注ぎながら言う。



「それで？」



――そっけないんだから・・・。



郁斗は食べる事に集中しているのか興味がなさそうに聞く。



「萌ちゃん　大学卒業したんだって　時間が経つのってすごく早いね？」



「萌か、あいつが社会人か・・・なんか恐ろしい」



人見知りせずに誰にでもズバズバ言いたい事を言いそうでやっていけるか心配だ。



「そんな事ないでしょ？萌ちゃんはいい子じゃない　ちゃんとやっていけるよ　外資系の商社に入社したんだって」



愛はわざとブルッと震える動作をした郁斗に笑った。



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