秘密の片思い 番外編①
「郁斗・・・?」



背の高い郁斗を見上げる。



『君たち、彼女は俺の愛する妻だ 今後妻を悪く言う言葉を耳にしたくない』



流暢なイタリア語で女の子たちに言うと愛の背に手を置き再び歩き始めた。



リチャードの車の後部座席に座ると運転席に座ったリチャードが両手を叩いた。



『見事な対処だ』



リチャードが郁斗を誉める。



『当然です』



そう言う郁斗はやはり疲れているらしく座席に頭を付けると目を閉じた。



「郁斗・・・」


「大丈夫、少し眠るよ」


そう言うとすぐに寝息が聞こえてきた。



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