シークレットダイヤル☆
彼はあたしのお腹に馬乗りになった

   「嫌っ」

暴れるあたしの肘を膝で踏みつけて
手首をすごい力で押さえつけた

動けない…

藤本 助けて…


豹変した彼は、あたしの額の汗をベロンと舐めた…

「ギャ〜」




「黙れ」


彼は必死に抵抗するあたしの口を急いでふさいだ…



あたしは左の手首が解放されたその隙に足を振り上げた

彼の背中に右膝キック


「うっ」


「こいつ」

彼はあたしを殴ろうと拳を振り上げた。


もう駄目だ





「止めろ」


はっ


ノブくんが駆けつけた


「何だお前」


「見〜ちゃった!見〜ちゃった

一流企業の東雲社員が変態行為!?

竹田さん逮捕するよ」


ノブくんふざけてんの?


「警察?」


「ブッブー!探偵でした」

ノブくんに気を取られている今だ


あたしは彼を押しのけてノブくんの元に駆け寄った


「大丈夫か」

「うん」



「さぁ警察に行きましょう。」

「ちょっちょっと待って」

竹田さんはさっきまでの態度とコロッと変わり
慌てふためいた(ノ><)ノ

「犬の事も聞かないと


「何」


「ハルの本当の飼い主が現れたんで返してあげてください」」


「何冗談言ってんの」

「冗談じゃないです。緑公園でコロンが…

あっ!コロンとはハルの本当の名前です」


竹田さんの表情が変わった…

「ハルと出会ったのは緑公園の近くだけど、
飼い主が見つかった?

嘘!じゃあハルを返さなきゃならないのか?
それはできない」


「取り合えず警察に行ってから飼い主さんに来てもらいましょう」


「警察?」


「はい。この子にした乱暴は罪ですから」


ノブくんはきっぱり断言した。


「ハルを俺から取り上げたからついカッとなって
すみませんでした。」


竹田さんはあたしに謝罪した。


「どうしますか?許せますか?
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