シークレットダイヤル☆
彼女の瞳から大粒の涙がこぼれた…


「余計なことを聞いたかな?

「でもね…

あたしがしっかり

美咲ちゃんの気持ちを聴いておかないと

妹さんに本当の気持ちを伝えられないから…」


「うん…わかった」





「あのね…私が3年生の時に親が離婚したの。


私は妹が大好きで離れたくなかった。


毎日泣いた…

渚に会いたくて…

でも泣いてたのは私だけでなかったの…

母は私が寝た後に
お風呂で泣いていた


ショックだったよ


ずっと明るく振る舞ってた母が

ホントは辛くて辛くて
しかたなかったんだと思う。


その時にこの先の人生を
母と2人で生きることを誓ったんです。


今、街で渚にばったり会ったとしても

きっとすれ違って私も渚もお互いを気づかないと思う。


私の中の渚は幼稚園の頃のまま。


会えば気持ちが揺らぐと思う。


だから会わずに渚の幸せを祈るの。


変かな?」



「変じゃないよ

!美咲ちゃんの想いは受け取ったよ


必ず気持ちで渚ちゃんに届けるから」
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