メイド in LOVE
"私の演舞団で
働いてくれないか?"
「…何故でしょうか?」
私と演舞団には
関係性が何も無い。
「…私は、お前が小さい頃
ココで踊っていた時から
母上と同じように
踊りの才があると思っていた。」
「あの…でも私は
あの頃から今まで、全く
踊っていませんよ?」
「また練習すれば良い。
舞台に出るまでは
雑用的なことが多いが
一芸を身に付ければ
この先、仕事には困らない。
仕事も生活費も手に入る。
魅力的な話じゃないかい?」
私は、キース団長を信頼して
その提案を受け入れた。
ただし、条件が2つ
演舞団がこの国にいる間だけ
期間限定で働かせてもらうこと
私は、父と母が遺した家を
守りたかったから…
この国を出ていく気は無かった。
そして、もぅ1つ
借金取りが演舞団に
迷惑をかけるようになったら
いつでも止めさせて良いこと
演舞団に私のことで
迷惑をかけることは
したくなかったのだ。
これが、私が
15歳になったばかりの時の話だ