メイド in LOVE
「失礼いたします。
ただいま戻りました。」
「遅い!」
レオン様の機嫌が
すこぶる悪くなっていた。
「申し訳ございません。」
「カイル…時間が
かかりすぎでは無いか?」
「ミスを無くすために
丁寧に教えただけです。
必要な時間ですよ。」
「主人に口答えするのか?」
「いえ、そのつもりは
全くありません。」
「………まぁ、良い。
リザこっちに来い。
紅茶をカップに淹れてくれ」
「は、はい!」
リザはレオン様の隣に来ると
ポットに入った紅茶を
レオン様のカップに淹れる。
「冷たくなってますが
よろしいんですか?」
「あぁ…リザが淹れた
紅茶だからな。
冷たくなっても美味しいよ」
「あ、ありがとうございます」
リザは褒められて
嬉しそうに微笑む。
その表情の愛らしさに
目を奪われた。
思わず抱き締めたくなる。
それはレオン様も同じようで
少しの間見惚れていると
「リザ…少ししゃがめ」
「?はい。このくらいですか?」
「あぁ…動くなよ。」
ギュッ
「「…………っ!」」