With Love
「あいつら、どうやら納まるべきとこに落ち着いたみたいやな。」
「そうですね、ヤキモキさせられっぱなしでしたよ。」
「あんなことがあって、柚依ちゃんは大変だったけど、怪我の光明ってやつだな。」
閉館まで水族館で過ごした後、雨もやんでいたので隣接する遊園地へ移動した。
颯先輩と、遥がそんな会話をしてるなんてこれっぽっちも考えず、二人とは別々に観覧車に乗った。
南側は海が広がり、北側には街の明かりがとても綺麗に見渡せる。
「柚依……」
ゆっくりと魁翔に引き寄せられ、二人の唇が重なる。
あたしは今日の出来事をこれから先も忘れることはできないよ。