With Love
窓の外を見ていた魁翔はあたしの行動に少し驚いたように、こちらに向き直った。


そして、指を絡ませ恋人繋し直してくれた。


「柚依、肩かしてくれる?」



「ん………?」



「少し、眠りたいんだ。」


あたしの肩にもたれかかり、瞳を閉じた魁翔。暫くすると寝息が聞こえてきた。




「佐藤くんは、柚依ちゃんといる時はいつもそうなの?」


魁翔を起こさないように小声で問い掛けてきたのは、恵里先輩だった。



「いえ……、」


「柚依ちゃんのおかげで、クールな佐藤くんからは想像できなかった場面を色々見させてもらえるわ。」



魁翔は昔からあたしにはとことん甘々だったので、中学に入って周りから実はクールなんだって聞かされても信じられなかった。




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