With Love
体育館横にある、
綺麗に整地された公園の遊歩道を、魁翔と一緒に歩いていると、
池のほとりに屋根つきのベンチをみつけた。
「魁翔、少し座らない?」
真夏で蝉の鳴き声は煩いけれど、緑に囲まれているここは心地よい場所だった。
先生たちと分かれてから、魁翔はずっと無言だけど
あたしの言葉はちゃんと聞いてくれてるみたい。
私がドリンクを買いに行くために、魁翔から離れて2〜3分はたってるのに、
魁翔の背中はさっきのまま動いた様子もなくて…………