【続】同居人はヤンキー君!?
あたしは泣くのを我慢するかのように、上を向いた。




「今までお世話になりました。」


湘が頭を下げる。




「じゃ、じゃあっ!あたし達行くから‥」


あたしは湘の手を引っ張り、
逃げるように家を出た。






この家で・・


泣いたり、笑ったり、

怒ったり‥


そんな経験をして、

大人になっていった‥




その家とも今日でお別れ。

これからは新しい家で、
また新しい日々が始まる。










「‥う・・ヒクッ」



家から少し遠ざかった角、

あたしは引っ張っていた湘の手を離し、我慢していたものが一気に溢れ出した。

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