危なくて…でも甘い放課後
親父がまだ生きてた頃、そして俺と兄貴がまだ中学生だった頃は日曜の夕食は必ず兄貴と一緒に食器を洗っていた




それが瀧澤家のルールと化していた




拭く方が洗う方より圧倒的に楽だったためいつも喧嘩をしていた




そんな我儘な兄貴と違って瑞希は素直にスポンジに洗剤を染み込ませる




ダイニングに残っていた調味料を片づけながらテキパキと食器を洗っていく瑞希を横目で見る




泡を水で流し始めたので俺もタオルを持って皿を拭きにかかる




二人だけだったので食器の量もそれほど多くない




最後にテーブルとシンクを乾拭きして終わり




『もう遅いから寝たら?』




『お風呂に入る』




『上がったら教えて』




瑞希は二階に行った




リビングはもう寒くなっており、熱燗を用意した




録画しておいたロードショーを見ながら一杯傾けた




『上がったよ…』




Tシャツと短パンの瑞希がいた
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