危なくて…でも甘い放課後
『俺が襲っても知らないぞ?』




『あんたはそんな馬鹿じゃないでしょ』




『あ、そうですか…』




意外な言葉に丁寧語になってしまう俺




『俺は疲れたからもう寝る…明日は10時に家を出るから』




『はいはい』




『お前、本とか読まないのか?』




『少し…』




『どんなの読む?』




『恐らくここにないもの』




俺の部屋の書架に小説たるものは一冊もない




全部新書か、六法全書しか置いていない




『明日、和服のついでに本も買えば?』




『…考えとく』




『じゃ、おやすみ』




『おやすみ』
< 107 / 205 >

この作品をシェア

pagetop