危なくて…でも甘い放課後
木箱に入れられた着物を手にして会計を済ませる。ちなみに値段は俺が買い物した中で二番目に高い120万円だった




最上階のレストランで昼食をとることにした




『ねぇ』




『ん?』




チーズケーキをちびちび突きながら瑞希が尋ねた




『どうしてさ、こんなに…私に投資するの?』




『投資?』




『そう。だって、どうせ期限付きで住まわせてもらっているだけだし。結局は溝に捨てているようなものだよ?』




『俺はそうは思わねえな』




カルボナーラを食いながら答える




シャンパンで口を湿らせ




『確かに期限はある。実を言うと俺もいつまで瑞希と暮らすのかは知らない。でも俺はお前に、投資するだけの価値はあると思う。というか、投資という言葉も不適当じゃないか?』




『言葉を変えようか?犯罪に手を染めてきた女だよ私は?それなのにお金をかけるの?』




『お前が渋谷や原宿で男を逆ナンして弄ぶような奴だったらこんなことはしていない』




俺も馬鹿な人間じゃない
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