危なくて…でも甘い放課後
『お前がなんで援助交際をしていたのかは分からない。需要もあったろうし大層稼いだかもしれない。だが、お前には是非とも立ち直ってほしい。そのために必要な金は掛けるつもりだ』


 

『それが仕事だからでしょ?』




『お前に逢う前まで、何人か援助で補導された連中が沢山いる。ベルトコンベアに乗せて適当に処分しておいたがお前だけはなんか…違った』




『何が違うの?』




『母校が一緒とか頭がいいとかそういった類のことではない…まあ、俺の直感だ』




『直感?』




『そう。俺を追及してもあやふやな答えしか返ってこないぞ?それとも、こんな生活が苦痛なら変えるけど?』




『ううん。こういうの初めてだから…』




初めて?




どんだけ養育費をかけたくなかったんだし




『ところでさ、薄給とか言ってる割には太っ腹じゃん?』




『随分な直球だな…』




『あ、ごめん…』




『親父の遺産…だな。あと俺の稼ぎ』




『遺産ってことは亡くなったの?』
< 112 / 205 >

この作品をシェア

pagetop