危なくて…でも甘い放課後
『井高教授。ご無沙汰しております』




『おお!瀧澤君か』




まだ二年しかたっていないのに白髪が頭を占めていた




『君はどこに就職したのかな?』




『警視庁です。しがない公務員ですよ』




『いやいや、Ⅰ種でしょ?』




『ええ。竹中は裁判官ですよ』




『世のため人のために尽くしてくれたまえ』




『はい。ではまたのち』




頭を下げて教授を見送った後、瑞希が訊いてきた




『恩師?』




『そう。バカだった俺を救ってくれた救世主』




『へぇ』




そういえば、井高教授は瑞希について触れなかったな




『まもなく新郎新婦のご入場です』
< 124 / 205 >

この作品をシェア

pagetop