危なくて…でも甘い放課後
『ケーキ入刀です。カメラをお持ちの方はどうぞ前へ』




携帯で竹中を撮ると席に戻った




知らないやつの結婚式に招待されてもつまらないだろう




瑞希は視線を宙に固定していた




『帰るか?』




『いい』




『赤の他人の結婚式に呼ばれてもつまらないだろう。連れてきた俺が言うのもなんだけど、送ろうか?』




『本当に、いい』




酒が入って少しポワンとしている瑞希




お色直しのため、竹中夫妻は会場を後にした




テーブルには法学部時代に仲がよかった笹本がいた




『瀧澤、久し振りだな!』




写真撮影をして初めて笹本と向かうことになった




『おおお前!久しぶりだな』




『お前、警視庁に入庁したんだって?』




『財務省に入りたかったんだけど親父に無理だと笑われたし。お前は何してんだよ』




『俺は夢を探している』
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