危なくて…でも甘い放課後
公園の散歩道を歩いていると風が容赦なく吹きつける




小早川巡査と肩を並べて歩く




『すいません』




後ろから男の声がした




『田中義一が打ち出した経済政策ってなんですか?』




『モラトリアムだ。1000万は持ってきた』




『彼女もこっちに連れて来い』




両側からがっしり腕を掴まれて草陰に連れ込まれた




『御苦労さま。お前らにはしばらくここにいてもらう』




『ここにいるのは結構だけど、人質は?』




『そこだ』




キツネ目の容疑者が持っていた懐中電灯の先には




やはり瑞希がいた




こんなクソ寒いところでじっとり濡れていた




瑞希に近寄って肩を叩く




『瑞希、瑞希!大丈夫か!?』
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