危なくて…でも甘い放課後
居た堪れなくなったので視線を下にしながら二人よりも先に歩いた




人にキレる程元気ならいいや…




後部座席に二人を乗せて病院を出た




二人は当初会話をしていたが静かになった




気になってバックミラーをのぞいてみると二人ともスースカ寝ていた




どうも食いつきたくなる寝顔だ…




車を止めて堪能しようかという悪しき煩悩が頭をよぎったが良心がそれを消し去った




目黒線の追い越し車線で俺の脳内で天使と悪魔が壮烈な合戦を繰り広げている




結局決着のつかぬまま小早川巡査の白金台のマイホームについた




車をドライブウェーに入れたところでお母さんが対応に出てきてくれた




車を降りあいさつを済ませると小早川巡査を起こしにかかった




後部ドアを開けるとお母さんが勝手に入り込んで




『玲奈、玲奈!起きな…』




瑞希の存在に気づいて叩き起こすのをやめた




結果、二人とも起きた




『お母さん!?』




小早川巡査自身が一番驚いていた
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