危なくて…でも甘い放課後

やがて小早川巡査も到着し病室のドアの前にたまっているむさくるしい刑事と紅一点というシュールな状態が続いた




看護師が近くにいた俺と小早川巡査含む数名を中に呼び入れた




ピーという電子音が部屋中に響いた




『午前8時55分。ご臨終です』




医師は瞳孔を確認し、そのまま看護師を連れて外に出ていった




一同は沈黙のまま合掌をして部屋から出ていった




電子音が止まり、部屋に残ったのは小早川巡査、渡邉警部と俺の三人




『後は医者に任せよう…』




『ではこれで』




居た堪れなくなった俺は家に帰ることにした




『ああ。また来年』




『さようなら』




『失礼します』




二人に頭を下げて退室した




瑞希をお願いします…




武田警視正の最期の言葉が頭をよぎった