危なくて…でも甘い放課後
武田警視正の言ったことをすべて話した




俺が話していると小早川巡査は途中から涙ぐんでいた




『大丈夫?』




『やっぱりって感じです』




『やっぱり?』




『私も法学部を出て警察官になりました。専攻は少年犯罪心理学科です』




『瑞希の心のうちもお見通しってわけね』




少年犯罪心理学科とはずいぶんマニアックな場所だな…




『でも。これから瑞希ちゃんはどうするんですか?』




『武田警視正の遺言では俺が預かることになっている』




『預かるって…。死ぬまで面倒を見てあげるんですか?』




『いや、大学に行かせて就職させて独立するまでかな』




『そうですか』




『でも、帰ってきたらいつでもウェルカムだけど』




『同棲ってことですか…?』




『まあ』
< 191 / 205 >

この作品をシェア

pagetop