危なくて…でも甘い放課後
その後、部屋を決めた松村は家から出て行った




『どこに行くんだ』




『あんたには関係ない。それと、夕飯は外で食べてくるから。用意しても食べないから』




玄関でドアがしまる音が聞こえ疲れがどっと出てくる




『こりゃ疲れそうだ』




時計を見ると10時を回っていた




『本人は夜まで戻ってこないし今日と明日は実質非番。本でも読むか』




広いリビングで一人そう呟く




ソファーに横になり三日前から読みかけだった本を読み耽る




『そういえばあいつに鍵を渡すの忘れてた…』




まいっか、と開き直り再び読書に戻る








ピンポーン、ピンポーン




ドアチャイムがうるさくなる




『はいはい。今行きますよ』




眠気眼をこすりながら玄関に向かった
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