危なくて…でも甘い放課後
『それで瑞希。こんなもの好きだったんだ』




『全然論理的じゃないけど、なんて言うの、ひたすら番組を盛り上げてるところが面白い』




国立の名門に通ってるだけのことはあるな




さっきまで無表情だったのにこの番組を見ると少し生気を取り戻したように見える




まあこうやってのんびりしているのも悪くないな




ふと二階まで吹き抜けになっているリビングに太陽光が差し込んでいるのに気づいた




あまり眠れなかったためか、また睡魔が襲ってきた




みのもんたの怒号がテレビから容赦なく降り注ぐ中、眠りモードに突入







頬に甘い吐息を感じながら片目を開けた




『えっ!?』




目の前に瑞希の姿があった




というか至近距離に瑞希の顔があった




『うゎ!』




しかも座った状態で寝ていた俺の膝の上に跨っていた




瑞希は慌てた様子で俺の隣に落ちる
< 42 / 205 >

この作品をシェア

pagetop