危なくて…でも甘い放課後
早紀をソファに座らせ、早紀が好きなウォッカトニックを作って差し出す




『お酒でごまかさないでよ…』




『ごまかすつもりはない』




『あの娘は誰で、どうしてここにいるの?』




俺はウォッカで口内を湿らせ




『一年半前だったかな』




瑞希と出会い、同居するに至った経緯を説明した




『へぇ。そうだったんだ』



ややキレ気味だった早紀も笑顔を見せた




『誤解させたのは悪いと思っているけど、お前も早とちりしすぎだ』




『ごめんね』




しゅんとなる早紀の姿も10年前とあまり変わっていないようだ




『俺をうずうずさせる姿だな』




『いつまでも、過去の人間に頼ってばっかりじゃだめだよね』




『え?』




『今夜禮一君と交わろうかと思ってたんだけど…やめとくわ』
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